今回は「スリング」のご案内です。サバゲーにおいて、初心者の方がまず着目するのは、「エアガン」や「装備品」が多いと思います。
その後に、迷彩服、ブーツなどと必要となる道具を揃えていくのですが、意外にも最初のうちは「スリング」の存在を忘れがちです。
しかし、いざサバゲーフィールドでゲームに参加すると「スリング」の重要性に気づかされます。
そこで今回は、目立たないがなくてはならないものである「スリング」について、解説します。
目次
サバゲーで用いられる「スリング」って何?
スリングとは何か?
「スリング」と一言で言っても様々な用途のものがあります。しかし、サバゲー業界で言うところの「スリング」とはライフルスリングのことを指します。
ライフルスリングとは銃に付けるベルト状のもので、銃のバレル回りやストック部に取り付けます。
スリングの種類は?
スリングは、主となる3種類とその他1種の合計4種ほどに分けられます。
スリングの種類まとめ
- 1点式スリング
- 2点式スリング
- 3点式スリング
- バック・パック・スリング
1点式スリング
1つ目は今一番ポピュラーな「1点式スリング」です。
このタイプのスリングは、M4系ライフルを採用している世界中の軍隊で使われているため、メディアでの露出が一番多く見られます。
このタイプが支持される理由は、両手がフリーな状態から構えに移る時間がほぼ瞬間的にできる点にあります。
また、銃を手放した時に、逆さまになったり、横を向いたりせず、銃口から下に向いた状態になるので次の動きに映りやすい点も挙げられます。
欠点としては、長い銃に用いた場合、銃口が地面に触れやすいが挙げられます。また、銃がシッカリと固定されないため動けば銃がフラフラと揺れます。
2点式スリング
このタイプのスリングは、アサルトライフルやSMGよりも、猟銃やスナイパーライフルの携行によく用いられます。
このスリングはストック部とバレル周辺の2か所に取り付けるため、「2点スリング」と呼ばれています。
このスリングのメリットは、携行距離が長い場合に背中や方に銃を掛けられるので、腕の負担が軽減される点にあります。
3点式スリング
3点式スリングは数多くのアサルトライフルやSMGを携行する時に使われています。
現在、M4系ライフルがストック基部の一か所にスリングを取り付けて運用する1点式がメインストリームとなっていますが、他の他のライフルやSMGでは1点式スリングでの運用がやりにくいため、M4以外のアサルトライフル及ぶSMGを使う時に使われてます。
この3点式スリングの欠点は、取り付け方が少しややこしくて、初心者には取り付けにくいことが挙げられます。
バック・パック・スリング
最後にご紹介するのは、リュックサックを背負うように銃を背中に背負える「バック・パック・スリング」です。
このスリングのメリットは、両手が完全にフリーになり、動きやすい点にあります。
元は射撃競技の「バイアスロン」の選手たちが愛用していたのですが、近年では動きやすい点を評価して使い始めるプレーヤーが増えつつあります。
一番にイメージしやすいのは、「PUBG」や「荒野行動」といったシューティングゲームです。
プレーヤーのアバターが背中にライフルを背負って戦うのを見たゲーマーたちが、自分のサバゲーにも取り入れられないかと思い始めて、使用する人が増えつつあります。
スリングの使い方のコツは?
それでは、ここでは1点、2点、3点式、それぞれのスリングの特徴と使い方のコツをご説明します。
1点式スリングの使い方のコツ
1点式スリングの特徴は、使うライフルがM4系のライフルかストックの根元にスリングマウントがあるタイプに限られるています。
1点式スリングは、レディ状態から短いトラベリングで咄嗟に銃を構えやすいのですが、長い銃には向いていません。銃の取り回しに重点を置く、CQBやインドアフィールドでの使用に向いています。できれば、10,5インチバレルぐらいのCQBタイプの銃に使うのがおすすめです。
また、交戦距離が短いためにハンドガンとのトラジションが必要となるインドアでは、咄嗟にハンドガンに切り替えやすいので、1点式スリングが重宝します。
使い方は、ライフルのストック基部にスリングを取り付けて、たすき状に肩に掛けるだけです。この際、自分の構えやすい長さにスリングを調整しておけばよいでしょう。
2点式スリングの使い方のコツ
2点式スリングはスナイパーライフルやM1ガーランドなどの長い銃をキャリーする時に、重宝します。
このスリングはストック下部とバレル回りのストック下部の2点に取り付けます。
このスリングを使うコツは、「ヨーロピアンキャリー」と「アフリカンキャリー」という保持方法にあります。
この構え方をマスターすれば、長い銃でもレディ状態からでも素早く構えられます。また、長距離を移動する場合にはたすき掛けのように背中に背負えば、体力の消耗を抑えられます。
3点式スリングの使い方のコツ
3点式スリングは2点式スリングにスナップを取り付けて、体の前で保持しやすくしたものです。
通常はスナップによって体の前で保持できるようにスリングの長さを調整して、構える時にスナップを外すことによって、一点式スリングのように構えることができます。
ただ、1点式スリングに比べると、どうしても1アクションの動きが余分に加わります。
サバゲーのスリングの役割とは?3つの役割を詳しく解説
スリングの役目と必要な場合は主に3つのことが考えられます。
役割1:敵がいない状況での進行時に、銃の携行を容易くすること
前線や敵との遭遇が予測されるエリアでは、敵との遭遇に備えて、直ちに臨戦態勢がとれるように両手で銃を保持しています。
しかし、スタート地点に行く場合や、セーフティーゾーンに戻る際には、スリングがある方が、銃の携行を容易に行えます。
銃を運ぶ際に、2点式スリングなら背中にたすき掛けのように背負うことができ、3点式や1点式なら体の前面にぶら下げて運べます。
スリングを使うことによって両手がフリーになるので、より楽に歩行ができ、腕への負担も減らせます。
役割2:スリングを使うことによって銃を構えた時にシッカリとホールドできること
これは、2点スリングを用いてスナイパーライフルやM1ガーランドのような長い銃を使う場合です。
スリングを利用することによって、通常の構え方よりもシッカリと身体に密着させて固定できるのです。
このスリングの使い方をマスターすると、スナイパーライフルであっても利き手一本で簡単に構えることができます。
役割3:ライフルやSMGからハンドガンへのトラジションが素早くできること
これは1点式スリングで多用されるのですが、スリングを銃に着けていると、手を放しても銃が地面に落下しないので、習慣的にライフル等を手放してハンドガンにトラジションができるのです。
もし、スリングが着いていないと、銃を地面に置いてからハンドガンに切り替えなければならないので、どうしても攻撃が遅れがちになります。
最悪の場合、銃をその場に落としてハンドガンへと切り替える事態もあるので、ライフル等を痛めてしまう恐れがあります。
インドアやCQBフィールドなどでは特にこの傾向が強いので、そのようなフィールドで遊ばれる方には、スリングは必須のアイテムと言えます。
サバゲーにおすすめのスリング 〜1点式から3点式まで総まとめ〜
ここまでスリングについて一通りの説明をして参りましたが、ここではサバゲー初心者の方に向けて、用途別のおすすめのスリングを幾つかご紹介いたします。
これからスリングの購入を考えている方は参考になさってください。
銃を素早く構えて、なおかつ銃の取り外しが簡単にできる1点式スリングなら
現在、サバゲーフィールドやメディアで一番露出度が高いスリングです。
米軍にもタイプのスリングを使用しているソルジャーが多く見かけられるので、必然的にサバゲーイールドでも多くの方が使っています。
特にM4系ライフルやストック基部にスリングスイベルが付いているライフルのオーナー達が使っています。
機能的には、相手に向けて素早く銃を構えられて臨戦態勢が取りやすくなっています。
また、ゲーム間のインターバールでは、ジョイントを外すことによって、銃だけをスリングから分離でき、休憩が取りやすくなっています。
2点式と1点式スリングを1つのスリングで使いたい方なら
現在、サバゲーマーの間でとても人気があるスリングです。
基本的には1ポイントスリングなのですが、スリングの着け方によって2点式スリングとしても使用できます。
そのため、「マルチスリング」という名前が着けられています。
状況に応じて、1点式、2点式と使い分けられるので、一つのスリングで併用したい方にお勧めです。
M4系以外のアサルトライフルやサブマシンガンをお使いの方なら
M4系のオーナー達の多くは、1点式スリングを多用しているのですが、M4系以外のアサルトライフルやSMGなどを使っている方には、1点式スリングのメリットはあまりありません。
そんなM4系以外のライフル、SMGをお使いの方におすすめしたいのが、この「クイックデルタスリング2」です。
特に小型のSMGをお使いのオーナーにおすすめの3点式スリングです。
筆者も現役のサバゲーマー時代には、このクイックデルタスリングをMP5に着けて、遊ばせてもらいました。
基本的には3点式スリングなのですが、レディ状態ではロック機能によって銃本体を身体に密着させて保持できます。
そして、銃を構える時にはロックを引っ張って外して腕を伸ばすと、即座に1点式スリング状態となり、銃の動きがフリーになります。
HK G36CやSIG552などのライフルをお使いの方や、MP5、MP7といったSMGをお使いの方におすすめできます。
ショットガンにスリングを着けたい方には
サバゲーと言えばアサルトライフルを思い浮かべがちですが、中にはショットガン大好きな「ショットガンナー」と呼ばれている人たちもいます。
そんなショットガンナーに憧れる初心者におすすめなのが、この「ショットシェルスリング」です。
基本的には2点式スリングなのですが、1点式スリングとして使うこともできます。
また、スリングに15発のショットシェルホルダーが付いているので、リロードの際にショットシェルを瞬時に取り出せます。
東京マルイのM870シリーズ、マルゼンのM1100、KTWのイサカフェザーウェイトといったショットガンをお使いの方におすすめです。
プレートキャリアにスリングを直結したい方には
従来のスリングは銃にスリングを装着して、それから身体に掛けていましたが、このスリングはプレートキャリアに1点式スリングを直着けするタイプです。
いわば、ウェポンキャッチの機能をスリングに付け加えたと言っていいでしょう。
このタイプのスリングはいちいちスリングを着脱するのが面倒だと思うモノグサさんにおすすめです。
P90のスリング装着にお悩みの方なら
P90をお持ちの方ならご経験済みでしょうが、東京マルイのP90は独自の形状のため、一般の3点式・1点式スリングでは取り付けられません。
そのようなP90をお持ちのオーナーにおすすめなのが、こちらの2種類のスリングです。
「EastA」のP90用スリングは、2点式スリングとしてP90をキャリーできます。
難点は、バレルに取り付ける金具によって、バレル周りに傷が入りやすいことです。
他のパーツメーカーからP90用スリングスイベルが出ているので、そちらとの併用をおすすめします。
EMERSON製のP90用スリングはストックのみに取り付ける1点式スリングです。
軽量なP90をたすき掛けにして、前線で駆け回るアタッカータイプの方におすすめします。
サバゲー用スリングって100均グッズで自作しても大丈夫?
サバゲー用のスリングについてここまでは市販品をご紹介してきましたが、「自分で自作すれば安いんじゃねぇ?」と考える方もおられるでしょう。
そういう筆者も、過去にスリングを自作した経験があります。
筆者は依然マルゼンの「APS type96」と言うスナイパーライフルを所持していましたが、今ライフル用に2点式スリングを自作しました。
1点式や3点式のスリングの自作は難しいかもしれませんが、2点式スリングなら誰にでも簡単に自作できます。
揃える材料は、スリング本体となるベルト材、連結のバックル、キーホルダーリング、カラビナなどです。
これらの材料は全てホームセンターや百均で全て揃えられます。強度的にも、市販製と比べても遜色はないです。
しかし、サバゲー用スリングは安い物なら1000円以下で購入できます。
材料を揃えるための手間や時間、作るための労力を考えると、コスパ的にはそこまで安くはありません。
それを踏まえた上で、自作なさりたい方はチャレンジしてもいいでしょう。
まとめ
今回はサバゲースリングというテーマでご案内をしました。
サバゲーをこれから始める方の中には、「スリングって本当に必要なの?」とお考えの方もいるでしょう。
しかし、一度サバゲーを体験すると、スリングの必要性を十分に理解できます。
特に、傾斜地や足場の悪い森林フィールドでのサバゲーを体験すると、移動時に両手が塞がっていると、いかに不便かを思い知ることになります。
とりあえず、M4系なら1点式、それ以外のアサルトライフルなら3点式スリングを装着しておくと、まず間違いはありません。
そうして使ってみて、自分のプレイスタイルや志向性が分かってきたときに、自分に合ったスリングを見つけてください。
スリング自体はレプリカなら1000円前後で購入できます。強度的にも、レプリカ品で十分です。
サバゲーに行かれる際は、是非お手持ちの銃にスリングを着けてください。